祈りと願いをわたしは聞いた

1王9:3「主は彼に仰せられた。「あなたがわたしの前で願った祈りと願いをわたしは聞いた。わたしは、あなたがわたしの名をとこしえまでもここに置くために建てたこの宮を聖別した。わたしの目とわたしの心は、いつもそこにある」」
ソロモンに与えられた知恵は多くの富を生み出し(10:21)、最盛期を迎えます。主がソロモンに現れたのは、主の宮を命令通りに作り、ソロモンの祈りが聞かれたことを伝えるためでした(8:23-53)。それと同時に非常に厳しい警告も語られています。それは主の律法から離れ、他の神々に仕えるなら(6)イスラエルを断ち、投げ捨てるというものでした(7)。これほど繁栄した国がどうやって落ちぶれるのかは不思議ですが、ソロモンの知恵のゆえにこのことが実現します。和平を求めるためにエジプトとの政略結婚を皮切りに(3:1)、モアブ、アモン、エドム、シドン、ヘテと近隣諸国の女を妻にしています(11:1)。律法では異邦人の妻を持つことが禁じられていましたが(申7:3)、妻になった彼女たちは自分たちの神を拝もうとします。一度受け入れた過ちはソロモンといえども、正すことは難しかったようです。ソロモンの心はほかの神に傾き(11:4)、これがきっかけで国の分裂、衰退、そして捕囚へとつながっていくのです。