食事をして元気をつけてください

1王13:7「王は神の人に言った。「私といっしょに家に来て、食事をして元気をつけてください。あなたに贈り物をしたい」」
ヤロブアムはレビ族でない一般の人から祭司を任命していましたが(12:31)、預言者だけは自分の思いどおりになりませんでした。エジプトの子牛の神を拝むようになるなら(12:28)、従来のイスラエルの神「主」の預言者は用済みになってしまいます。13章はヤロブアムに神のことばを伝える者がユダから遣わされたことから物語は始まります(1)。ヤロブアムは自分の腕が主によって延ばされたままになっているのを「神の人」の祈りによって癒されたことで、彼を信じもっと神のことばを聞き出そうと食事に誘います。ヤロブアムに起きた出来事はおそらく老預言者にも伝わっていたのだと思います。ベテルにいた老預言者はヤロブアム王になってからは、その役目を果たせず、神のことばがあっても伝えることができ ません。しかも、主はユダからわざわざヤロブアムに預言者を遣わしたとなると、あまり気持ちのいいものではなかったでしょう。おなじ「食事をしてください」という言葉でもヤロブアムと老預言者とでは目的が違っていました。