手のひらほどの小さな雲

1王18:44「七度目に彼は、「あれ。人の手のひらほどの小さな雲が海から上っています」と言った。それでエリヤは言った。「上って行って、アハブに言いなさい。『大雨に閉じ込められないうちに、車を整えて下って行きなさい」
天から火を降らせるのと(38)、雨を降らせるときのこのタイムラグはいったい何なのでしょうか?これと似たような状況がモーセの時にもありました。モーセが荒野に出て、エジプト軍に追撃されたとき、海を分けたあの有名な話の時です。モーセが手を伸ばすと「主は一晩中強い東風で海を退かせ、海を陸地とされた。それで水は分かれた(出14:21)」とあります。映画などではちょっと待っただけで海が分かれたような演出がされていますが、聖書には一晩 かかったとあります。エリヤの時も時間が必要でした。しかも7度目の祈りのあとに若者が見たのは「人の手のひらほど」の小さな雲だったのです。この後エリヤに主の御手が望み、彼は信じられないパワーでアハブの車の前を走っています(46)。エリヤの風貌にも特徴があり、「毛衣を着て、腰に皮帯を締めた人」と説明するだけでエリヤとわかるほどでした(2王1:8)。金がなくてもカラスが養い(17:6)、飢え死にそうなやもめ(17:12)でさえエリヤの前では神の栄光をあらわす器に過ぎなかったのです。