クシュ人をおののかせる

エゼ30:9「その日、わたしのもとから使者たちが船で送り出され、安心しているクシュ人をおののかせる。エジプトの日に、彼らの間に苦痛が起きる。今、その日が来ている」
エジプトを攻撃するならクシュ人に苦痛が起きると書かれています(4)。クシュはハムの長男で(創10:6)、ニムロデを生み、ニムロデは地上で最初の権力者となりました(創10:8)。ハム系から黒人が生まれたとされ、クシュは黒人のルーツだと考えられています。古代のエジプトは現在よりも広い地域を領地としており、現在のスーダンエチオピアもクシュと関係があったとされています。さらにエジプトと国境を隣接していたクシュの国もエジプトが圧迫されることによって、少なからず影響を受けたのです。 ネブカデネザルはユダ王ゼデキヤがエジプトの援軍を期待し裏切ったときすぐさまエルサレムを包囲しています(エレ39:1)。それはネブカデネザル王が戦いに長けており、戦略家でもあったことに関係しています。ユダ国はバビロンの傀儡国となり、ゼデキヤはバビロンによって王にされた、操り人形のような存在でした(エレ37:1)。もし、ユダの民がエレミヤの忠告を聞き(エレ42:19)、エジプトに逃げなければ(エレ43:7)、エジプトもクシュも圧迫を受けずに済んだかもしれません。