神の園にあるどの木も

エゼ31:8「神の園の杉の木も、これとは比べ物にならない。もみの木も、この小枝とさえ比べられない。すずかけの木も、この大枝のようではなく、神の園にあるどの木も、その美しさにはかなわない」
28章でもツロのことを語りながら、実はサタンのことを述べていました(28:2)。ここでも「アッシリヤはレバノンの杉(3)」だとされ、アッシリアへの預言だと考えられますが、「エデン(9)」や「神の園」が出てくるなら、どうやらアッシリヤだけのことを語っているのではなさそうです。高くそびえ、心が高ぶるのは(10)、あたかも創世記に登場するバベルの塔のようです(創11:1-9)。しかもこの杉は、ほかの杉がうらやむほど美しかったとあります(9)。しかもこの杉を神の園から追い出した、とも書かれ(11)、神の園にいたのはアダム、エバ、サタンの3人だけです。「死ぬべき人間と、穴に下る者たちとともに、地下の国、死に渡された(14)」とあるのは、アッシリヤ一国のことだけとしては大げさな気がします。28章のようにツロの君主は、この章のレバノン杉に相当する比喩ではないでしょうか。それは隠されたサタンのことで、どの木よりも美しく、おごり高ぶった表現も(10)、28章と一致します。高ぶりは主の思いとまったく相反することがわかります。