アハズヤもヨラムを見舞いに下って

2王9:16「それから、エフーは車に乗って、イズレエルへ行った。ヨラムがそこで床についており、ユダの王アハズヤもヨラムを見舞いに下っていたからである」
イスラエルとユダの国の間は犬猿の仲で、いつも対立していました。しかし、イスラエルのアハブ王の娘アタルヤが、ユダ王のヨラムと結婚したことにより、両国は親戚関係になったのです(8:26)。そうすると、アハブの長男アハズヤ(1王22:51)、次男ヨラム(1:17)に次ぐ長女(?)がアタルヤという関係になります。アハブに70人の子があったと記録があるので(10:1)、多くの妻や妾がいたと思われます。アハズヤとヨラムとアタルヤがイザベルの産んだ子かどうかはわかりませんが、イスラエル王ヨラムとユダ王ヨラムは義兄弟の関係 であったことは間違いありません。それゆえ、ユダ王ヨラムの息子アハズヤにとって、イスラエル王ヨラムは叔父にあたる存在でした。父と同名の叔父のもとに見舞いに行くことは、親戚ならばごく自然な行為に思われます。しかし、イゼベルから続く、姦淫と呪術(22)、さらにバアル信仰と主に背く行為は、娘アタルヤに引き継がれるのです。アハブ、イゼベルの心に入ったサタンの思いはやがて、アタルヤを通じてダビデ家滅亡を企てることになります。