エツヨン・ゲベルとエラテ

2歴8:17「それから、ソロモンはエドムの地の海岸にあるエツヨン・ゲベルとエラテへ行った」
「エラテ」は現在のイスラエル最南端にあるエイラートのことだと思われます。紅海に面するこの港町は商業港としてとても重要な場所です。「エツヨン・ゲベル」は現在のエジプトの西にあるコーラル島のことだと考えられています。両方ともにエドムの地だったとあり、ソロモンがエドムに対しても支配的だったことが伺い知れます。これらはソロモンの貿易計画にはかかせなかったようで、特にエツヨン・ゲベルはフラムのしもべたちの航海技術がなければたどり着けませんでした。おそらくその先には金が取れるという幻のオフィルがあったはずです。のちにヨシャパテ王は、オフィ ルに行こうとタルシシュの船団を作り出港しましたが、エツヨン・ゲベルで難破したと記録されています(1王22:48)。つまり、相当な腕利きの航海士でなければエツヨン・ゲベルを超えることができなかったということです。ツロ、シドンがイエス様の時代でも語られるほど海の覇者だとわかります(マタ11:22)。ツロの王フラムはダビデに次いでソロモンにも誠意を尽くし(2:11)、そのおかげでソロモンの繁栄はゆるぎないものになりました。