その口は油よりもなめらか

箴5:3「他国の女のくちびるは蜂の巣の蜜をしたたらせ、その口は油よりもなめらかだ 」
「蜜」ヘブル語で「nopheth(ノフェス)」と「苦よもぎ(4)」ヘブル語「la'anah(ラアナ)」は対比させて書かれています。蜜はみことばを象徴するものとして聖書に登場します。エゼキエルとヨハネは巻き物を口にして甘かったことを証言しています(エゼ3:3、黙10:9)。また詩編では主の教えは金よりも好ましく、蜜より甘い(詩19:10)…と歌われています。ソロモンは別の箴言で「親切な言葉は蜂蜜(16:24)」だと語り、みことばだけでなく人の心を穏やかにする言葉があることを知っていました。「他国の女」の語る誘惑の言葉は、あたかも蜜のようなのです。「他国」はヘブル語「zuwr(ズール) 」で、「見知らぬ」とか「遠ざける」という意味もあります。口語訳では「遊女」と訳され、本来関わるはずのない女からの甘い誘惑は「油よりなめらか」だと表現されています。しかし、一度その蜜を味わるならば後に苦い思いをしなければなりません(4)。今が楽しければそれでいい…という考え方は神を知らない人たちの考えることです。しかし、終わりのときに霊とからだが離れるときに嘆くことになるのです(11)。喜びは肉の思いを満たすものだけではないことを彼らは知りません。たましいと霊をつかさどるお方が存在することを知ることは、人にとって最初に得るべき知識だと思います。