見知らぬ女から守るためだ

箴7:5「それは、あなたを他人の妻から守り、ことばのなめらかな見知らぬ女から守るためだ 」
ある日ソロモンが家の窓から町を見下ろしていると、一人の「思慮に欠けた若者」を見つけます(7)。「思慮」はヘブル語で「leb(レイブ)」で「心」や「中心」という意味もあります。「意思が弱い(新共同訳)」あるいは「的を外した」男は日が沈む時に街に出かけ、女の家に向かうのです(9)。女は臆面もなく「夫は家にはいません(19)」と男を誘います。「不倫」は日本では、結婚している者が不貞を働くことのように思われていますが、もともとは倫理にはずれること全般を指す言葉です。不倫は犯罪ではありませんが、家庭を崩壊させる原因であることは間違いありません。女は夫は満月になるまで帰って来ないと、一度だけの関係でないことを匂わせています(20)。ソロモンは子どもたちにこの女のよう な誘惑を避けるように警告しています。誘惑に負けるなら「ほふり場に引かれる牛のよう (22)」だと比喩され、もうすでに死が決まっている者のように扱われるのです。「彼女の家はよみへの道、死の部屋に下って行く(27) 」とあるように、この手の誘惑は即よみの道へつながっています。もし、男でも女でも誘惑に負けてしまうなら、ほふり場へ直行してしまうのです。とても恐ろしい警告であり戒めの言葉だと思います。