自分の意見だけを表わす

箴18:2「愚かな者は英知を喜ばない。ただ自分の意見だけを表わす 」
「英知」のヘブル語「tabuwn(タブーン)」は「理解する」という意味もあり、愚かな者が積極的に神の戒めを聞こうとしない様子がうかがえます。もともと「箴言」のヘブル語「mashal(マシャール)」には、「parable(たとえ話)」という意味もあり、子どもにもわかる簡単な言葉がまとめられたものです。確かにソロモンの語った箴言の数々は、1つの戒めは短く読むにも、理解するにも簡単にできます。ソロモンは最初に「わが子」よと何度も呼びかけていますので(1:8,1:10など)、子どもたちを教育するためにこれらの言葉を語っているようです。簡単に要約され、理解もそんなに難しくないのに愚か者は、あえて知恵の言葉を避けようとします。それは「自分の意見だけを表わす」からです。誰の意見も聞かな い人は大抵そうです。自分こそ正しいと思っているなら、誰の意見も聞くことはありません。それはサタンの性質でもあります。「悪魔は初めから人殺しであり、真理には立っていません(ヨハ8:44)」とあるように、真理を受けいれる性質を持ち合わせていません。それでも愚か者が人である限りは、神のことばを受け入れるチャンスはあります。自分の主張を下げるには、自分が死ななければなりません。愚か者になるかどうかは、自分ばかりに目を向けるかどうかにかかっています。