四万二千三百六十名であった

ネヘ7:66「全集団の合計は四万二千三百六十名であった 」
42,360人という総数に関してはエズラも同じ数字を記しています(エズ2:64)。しかし、その過程においてはあまりにも違う数字が書かれており、比較するときに数十、数百のみならず、1000という単位で違っているのを発見できます。アズガテ族については2,322人に対し(17)、エズラの記述では1,222人(エズ2:12)となっています。1,100人の違いになると、もう誤差の範囲などと言っていられません。エズラ記の書かれている数字を単純に足しても、29,829人となり43,360人とかけ離れています。ネヘミヤもエズラも第3者の数えた資料をもとに数を記している可能性があります。それは家族からはじまり、祭司職(39)、歌うたい(44)、門衛(45)、宮に仕える者(46)と続くエズラ、ネヘミヤの書く順番を見てもわかります。数えた日付や時間、数える条件などがちょっと違っただけでも数字は変わってきます。エズラエルサレム到着後、妨害を受けて16年間作業が中断しましたが(エズ4:24)、ネヘミヤは52日で城壁を直しています(6:15)。2人がエルサレムにいた時間からしても、数える項目が同じでも数えた年月が違うことは十分に考えられます。16年違えば、少年は成人になり、成人は子どもを儲けるでしょう。そういう意味においても、エズラとネヘミヤの数字の違いは、神殿再建が行われた歴史そのものだと言えます。