それをし遂げなさい

2コリ8;11「ですから、今、それをし遂げなさい。喜んでしようと思ったのですから、持っている物で、それをし遂げることができるはずです 」
コリントの最初の手紙の中で、献金を募っている箇所があります(1コリ16:1-3)。おそらくその献金のことを指しているのだと思います。コリントの人の信仰を高めるためにマケドニアの教会のことを例に出しています(1-5)。マケドニアは行政区の名前で、コリントはアカヤ州で、ピリピ、テサロニケはマケドニア地区に当たります。パウロの言うマケドニアはピリピやテサロニケの教会のことだと推測できます。「苦しみゆえの激しい試練(2)」というのは、当時パレスチナ一帯にあった飢饉を指していると考えられています。コリントも苦しい状況は同じですが、すでにマケドニアにある教会たちは、信仰を見せて苦しい中からも自分自身を捧げたことをパウロはコリントに伝えています(5)。そして、出エジ プトで荒野で毎日降ってきたマナを例え(出16:18)、主に委ねるなら過不足なく満たされることが書かれています(15)。パウロは強制的な献金を諭しているのではなく、「平等」を図ろうとしているのです(13)。多く持つ者は多く、少ない人はそれなりに、決して無理をすることなく捧げるように促しています。最終的には「少しだけ蒔くものは、少しだけ刈り取り、豊かにまくものは、豊かに刈り取る(9:6)」という結論まで導いていきたいと願っているのです。