一つ心になりなさい

2コリ13:11「終わりに、兄弟たち。喜びなさい。完全な者になりなさい。慰めを受けなさい。一つ心になりなさい。平和を保ちなさい。そうすれば、愛と平和の神はあなたがたとともにいてくださいます 」
問題がなければ3回も訪問する必要はないでしょう(1)。そして、手紙の終わりに「一つ心になりなさい」というアドバイスも不要です。パウロが書き残したことの真意は、コリントにはまだ問題があるということです。最初の手紙、つまりコリント第一の手紙の最初から分裂、分派のことが書かれています(1コリ1:11)。そして、高慢や(1コリ5:5)風紀の乱れ(1コリ6-7章)、食べ物(1コリ9-10章)など、ローマ人への手紙が律法や信仰について書かれているのに対して、コリントではもっと人間関係や生活態度にまつわるアドバイスが中心になっています。文面から察するところ、パウロはすでに2回の訪問を終えています。それは教会を立ち上げるためには決して避けられない道を通っているのであり、決してコリント教会だけの問題ではありません。この手紙は現代に生きるクリスチャンへのメッセージでもあります。特に分裂や分派に関しては珍しくなく、サタンは教会を破滅させるために行う常とう手段とも言える作戦です。一つ心になり、平和を保つためには忍耐と寛容が必要です。そういう意味においては、「愛」を詳しく説明した最初の手紙は無駄ではなかったと思います(1コリ13章)。パウロの3回目の訪問のときには、コリント教会には分裂も争いもない平和な教会になっていたと信じます。;