ホセア13章子を奪われた雌熊

ホセ13:8「わたしは、子を奪われた雌熊のように彼らに出会い、その胸をかき裂き、その所で、雌獅子のようにこれを食い尽くす。野の獣は彼らを引き裂く 」
イスラエル近辺に生息しているのはヒグマの一種で、北極熊に次いで大きいクマです。一般的にヒグマは雑食で肉以外にも木の実などを食べ、意図的に人を襲うことはありません。しかし、ここにあるように子連れのメスのクマは要注意です。たとえ子供が奪われなくても、子どもを連れたメスグマに出会うなら問答無用で襲ってきます。またライオンは群れを作って生活しますが、狩りをするのはメスライオンの役目で、人を餌として襲ってくるのはメスライオンです。このような動物の習性は当時の人たちはよく知っており、人里から近い場所に猛獣たちは生活していたため、クマやライオンを例えてもよく理解できたと思います。主の怒りがクマやライオンのようでイスラエルを滅ぼしたなら、一体だれがイスラエルを救えるでしょうか(9)? イスラエルという国は滅ぶかもしれませんが、主ははっきりと救いを宣言しておられます。パウロも引用した「死よ。おまえの勝利はどこにあるのか。死よ。おまえのとげはどこにあるのか  (1コリ15:55)」はホセアの預言からの引用です(14)。パウロイエス・キリストが勝利したことにより死のとげの力はなくなったことを書いています (1コリ15:57)。主は滅びだけでなく、イスラエルはやがて集まり、死からも解放されることを告げていてくださっています。