オバデヤ 英知を消し去らないであろうか

オバ1:8「その日には、ー主の御告げーわたしは、エドムから知恵ある者たちを、エサウの山から英知を消し去らないであろうか 」
エドムの滅亡を預言したのはオバデヤだけではありません。聖書の多くの預言者エドムについて預言しています(イザ34:5、エレ49:7、エゼ25:14、ヨエル3:19、アモ1:11など)。現代ではエドム人と名乗る人はいませんが、イシュマエルの子孫がアラブ系であるように、エドムという国が滅びでも地上からエドム人が全くなくなったとは思いません。エサウの子孫たちは岩場に住み(3)、ペトラ遺跡エドム人たちの残した遺産と言えます。エドムの地はシリヤをまたぎ、エジプトとアラビヤ半島との交差点に位置したため、「王の道」とも呼ばれ(民20:17)、商業的にも繁栄した地でした。富の集まるところに高慢はつきもので、エドムも高慢になっており(3)、「あなたが鷲のように高く上っても、星の間に巣を作 っても(4)」とあるように相当に思い上がっていたことがわかります 。オバデヤはエドムの同盟者はみなエドムを欺き、エドムは裏切られたことさえ悟らないと語っています(7)。まさに英知を消し去られた間抜けなエドムは周りから攻められことさえ気づけなかったのです(11)。オバデヤによるなら、隣国ユダが災難に遭った時にエドムはただ大口を開けて眺め、喜んでいたようです(13)。たとえ仲が悪くても、血のつながりのある兄弟族を見捨てたことで、主は怒っておられます(10)。