ゼカリヤ1章 四人の職人

ゼカ1:20「そのとき、主は四人の職人を私に見せてくださった」
4つの角(18)は「ユダとイスラエルエルサレムとを散らした角だ(19)」とあります。バビロン捕囚後ユダヤ人たちは捕囚先の国に残り、ペルシャギリシャ、ローマとそれぞれの制服国に属州という形で生き延びていました。ユダヤ人たちが散らされるのはAD66年に始まるローマとのユダヤ戦争後になります。そのため聖書研究者は4つの角をバビロン、ペルシャギリシャ、ローマと解釈しています。4人の職人はクロス、アレキサンダーポンペイウス、オルハンが挙げられます。ゼカリヤが最初に見た赤い馬は(8)、黙示録にも登場しますが(黙6:4)、黙示録では「平和」を奪い取る役目をしています。ミルトスの間に立つ主の使いが言う「全地は安らかで、穏やかでした (11)」は平和を表しています。もし、赤い馬が黙示録と同じものであるなら、ゼカリヤの預言は終末のことを指していることになります。一説にはローマは今も続いていて、滅んでいないという解釈もあります。ローマは2つに分裂し、やがて神聖ローマ帝国(ドイツ)に継がれます。また、ルーマニアは「ローマの国」という名前でローマを自称し、ロシアも同様にローマの後継を名乗っています。平和だと言われている時代にローマが赤い馬に滅ぼされるのでしょうか。