創世記50章 私の遺体をここから携え上ってください

創50:25「そうして、ヨセフはイスラエルの子らに誓わせて、「神は必ずあなたがたを顧みてくださるから、そのとき、あなたがたは私の遺体をここから携え上ってください」と言った 」
この言葉は約400年後に(出12:40)、モーセによって実現されました(出13:19)。ヤコブの亡くなったときにはヤコブの遺言もあり(40:29)、一時はヨセフと兄弟たちはカナンの地に戻り葬儀を取り行い(10)、再びエジプトに戻っています(14)。しかし、ヨセフは「神は必ずあなたがたを顧みてくださる」と、まだ奴隷にもなっていなかった子どもたちに伝えています。ヨセフがパロに次ぐ地位に就いたのは30歳のときでした(41:16)。ヨセフは110歳で亡くなったので(26)、約80年が経過しています。すでに7年の豊作も7年の飢きんも終わっています。聖書にはヨセフはエフライムの3代の子孫を見た、とあります(23)。夢の説きあかしが終わっても、ヨセフはエジプトで高い地位にいて、まだへブル人が奴隷のようには扱われていなかったのでしょう。ヨセフの影響が薄れるのは、「ヨセフのことを知らない新しい王がエジプトに起こった (出1:8)」ときからです。へブル人は奴隷になってしまいますが(出1:14)、それでもヨセフの亡骸はどこかに大切に保管され、出エジプトのときにはヨセフの言葉通りに遺骸と一緒にエジプトを出るのです(出13:19)。神の長い訓練は400年もかかりましたが、イスラエル再建国は1800年かかっています。