ヨブ8章きのう生まれた者

ヨブ8:9「私たちは、きのう生まれた者で、何も知らず、私たちの地上にある日は影だからである」
パピルスは沼地でなくても育つか、葦は水がなくても伸びるか(11)…これらのことは、先人の人たちが学んだ知恵です(8)。ヨブが命を全うしたとしても、悟れないことはたくさんあります。ビルダデは、ヨブが正しく歩んできたことを知ってもなお、ヨブがまだ知らない神の一面があるかも知れないと訴えているのです。ヨブが悟っていることは「若芽(12)」で、先祖たちに比べるなら「先だって枯れる(12)」とまだ成熟していない様子を語っています。ヨブが悟ったことは多くあっても「くもの糸(14)」ようなもので、寄りかかると耐えきれない細く薄いものなのです(15)。神は義を曲げないお方で (3)、もしヨブが正しければ、今すぐ起き上がり回復してくださるだろう(6)、とあります。それでもヨブは現実を生きなければならず、正論を真正面からぶつけてくるビルダデとの温度差は大きいと思います。「知恵のある人の舌は人をいやす(箴12:18)」とソロモンが言うように、ビルダデもゆとりのある言葉をヨブにかけてあげればと思います。