Tヨブ7章 いつまでも生きたくありません

ヨブ7:16「私はいのちをいといます。私はいつまでも生きたくありません。私にかまわないでください。私の日々はむなしいものです 」
ついにヨブは「いつまでも生きたくない」とまで言うようになりました。ヨブは神が自分に関心があり、目を留められることを拒否しているのです(19-20)。神に見張られているのに、ヨブが罪を犯すことなどできないと訴えています(20)。絶望がヨブを襲い、ヨブの信仰がぐらついているのがわかります。ヨブのような正しい人でも(1:8)、サタンの言うように全ての持ち物と(1:11)、健康を奪われるなら(2:5)、神を呪うようになるのでしょうか? ヨブ記の中ではヨブは決して神を呪うようなことはしませんでした。しかし、自分の命に関しては否定的な言葉が続きます。「あなたが私を捜されても、私はもうおりません (21)」とは、神の目から逃れたいというヨブのささやかな抵抗に聞こえます。もちろん、ヨブは自分から目をそらして捨てて欲しい(19)、探しても見つけられない(21)、と言ってもそれが、神の前ではかなわぬ願いだと分かっているはずです。それでもそれを口にしなければならないほど弱っているのです。サタンにしてみれば、あと一息でヨブは落ちると思っているはずです。ヨブ記はまだ1人目の友人が語っただけで、残りの2人とさらにもう一人の男(32-37章)が、ヨブに語りかけます。ヨブの回復はこれから長い時間かけて進んでいくのです。