ヨブ11章 野ろばの子も、人として生まれる

ヨブ11:12「無知な人間も賢くなり、野ろばの子も、人として生まれる 」
聖書にはろばがしゃべるという記述があります(民22:25-30)。預言者バラムは神が禁じたにも関わらず、イスラエルの民のもとに行こうとした時に、ろばがうずくまり進まなくなりました。そこで、バラムがむち打つとろばがしゃべったというものです。このときろばには見えていた主の使いをバラムには見えませんでした(民22:25)。主はろばをしゃべらせ、バラムにかつてろばがバラムに不従順だったことがあるか、と言わせました(民22:30)。ペテロの手紙ではこの出来事を通じてバラムの狂った振る舞いをはばんだ、と書かれています(2ペテ2:16)。ツァファルもろばを引き合いに出し、ろばが人の子として産まれたなら、愚かな者も知恵を悟るだろうと言っているのです(6)。イエス様は「石ころからでもアブ ラハムの子孫を起こすことがおできになる(ルカ3:8)」と言われました。無機質な石も動物のろばも、それらから人を造ることなど到底できないことです。しかし、ちりから人を造られた神なら、不可能なことはありません。ツォファルは、神に対して愚かであってはならないとヨブに告げています。聞く耳を持つなら「知恵の奥義をあなたに告げ、すぐれた知性を倍にしてくださる (6)」と言い、また「あなたのために、あなたの罪を忘れてくださる (6)」と語っています。ツォファルの大胆な訴えです。