ヨブ14章 越えることのできない限界

ヨブ14:5「もし、彼の日数が限られ、その月の数もあなたが決めておられ、越えることのできない限界を、あなたが定めておられるなら」
寿命が決まっており、神の定めた限界を人は超えることはできません。これは「もし」ヘブル語「im
(イム)」が使われていますが、仮定ではなく厳然とした事実です。「死」についてヨブはある悟りを持っています。「人は伏して起き上がらず、天がなくなるまで目ざめず、また、その眠りから起きない(12)」というのは非常に興味深いもので、死んだ者が復活することが書かれています。黙示録では第一の復活をした者は千年王国を過ごします(黙20:4)。その後新天地を迎えるときには残りの者たちが復活し一緒に神と永遠を過ごすのです(黙20:5-15)。「天がなくなるまで目ざめず」という表現は、新天地のことのように思えます。さらに「生き返る(14)」ことについても触れています。死ぬことは決まっていても、ヒゼキヤ王(イザ38:5)やエリヤを養った女の息子(1王17:22)、会堂管理者の娘(マタ9:25)、ラザロ(ヨハ11:43-44)やドルカス(使9:40)など、聖書の中で多くの人たちが死んでも生き返っています。人には越えられない限界を知ってもなお、ヨブは主に覚えていてもらい名前を呼んでもらいたいのです(15)。「あなたはご自分の手で造られたものを慕っておられるでしょう(15)」はヨブの究極の悟りです。