ヨブ記15章 神の会議にあずかり

ヨブ15:8「あなたは神の会議にあずかり、あなたは知恵をひとり占めにしているのか 」
「会議」はヘブル語「cowd(ソード) 」で、「秘密」「集会」などの意味があります。神が誰と会議したかは興味のあるところですが、ヨブの最初には神の前に神の子らが来ていた…という記述があります(1:6)。神の子(天使)たちと会議していたのでしょうか?エリファズは「あなたが知っていることを、私たちは知らないのだろうか (9)」といい、ヨブの「あなたがたの知っていることは私も知っている (13:2)」に対抗しています。また「私たちの中には白髪の者も、老いた者もいる (10)」というエリファズの言葉は、ヨブの「老いた者に知恵があり、年のたけた者に英知があるのか (12:12)」に応じたものです。おそらくエリファズやビルダデは白髪で、年老いていたのでしょう。エリファズは年齢を重ねているからこそ、自分たちの先祖が言い伝える悪者の姿を知っている、と訴えています(19-20)。悪者には平和がなく(21)、剣からつけ狙われ(22)、苦難と苦悩におびえ(24)、神に対し高慢(25)だとあります。古くから言われている正しくない者のイメージは、今のヨブのようではないか、とでも言いたげなエリファズの反論です(17)。それはヨブがあくまでも自分の正当性を訴えるからで(13:18)、エリファズたちは、苦難には何か原因があると考えているのです。