ヨブ22:5「いや、それはあなたの悪が大きくて、あなたの不義が果てしないからではないか 」
エリファズの本音はここにあります。ヨブに悪、罪、間違い、秘密…なんでもいいから神に反するものがあるに違いないと考えています。イエス様の時代に姦淫の現場で捕まった女に対し「あなたがたのうちで罪のない者が、最初に石を投げなさい(ヨハ8:7)」と言われました。ヨブの正当性はこの石を最初に投げれるか、という命題にも似ています。もし、教会の中に誰かとんでもない悲劇に遭ったときに、周りの兄弟姉妹はどう考えるでしょうか?エリファズのように、この人は悔い改め「全能者に立ち返る(23)」べきだ、と戒めるのでしょうか?もちろん悔い改めるべきは、悔い改めなければなりません。しかし、ヨブの心の中に何も思い当たることがないから、このような論争に発展しているのです。 果たしてヨブの態度は、神に対して「私たちから離れよ(17)」という態度だったのでしょうか?エリファズの言うようにヨブは悪者が歩んだ「あの昔からの道(15)」を守ろうとしているのでしょうか?エリファズの怒りはヨブの煮え切らない態度に集中しています。最後には「神は罪のある者さえ救う(30)」とまで言っています。ヨブがもっとへりくだり、神に赦しを乞う姿勢が見られたなら、このような辛辣な言葉を発しなかったでしょう。ヨブの確信とエリファズの信仰とはぶつかり続けます。