ヨブ23章 その御座にまで行きたい

ヨブ23:3「ああ、できれば、どこで神に会えるかを知り、その御座にまで行きたい」
ヨブは「私は神のくちびるの命令から離れず、私の定めよりも、御口のことばをたくわえた(12)」と自負しています。さらに言うなら、神の言われたことを忠実に守ってきたはずだと考えています。そこでヨブの最後の願いは、「神に会って、直訴したい」というものでした。もし、神に会い語り合うことができれば(4)、せめてでもヨブを心に留めてくださるかも知れない(6)…切実なヨブの願いが語られています。ヨブの友人3人は相変わらず、ヨブに何か不適当な態度や行いがあったからだと責め立てていますが、ヨブ自身には思い当たることはありません。今、ヨブは当惑しているのです。前に行っても、 うしろに行っても(8)、また右や左を探しても主に出会うことはできません(9)。3人の友人の思いとは裏腹に、ヨブは自分に起きた不条理で摂理のなさに、主を恐れているのです(15)。友人の言うような、神に対する不適切な言動があったとするなら、それを認めることは今までのヨブの信仰を全否定することになり、ヨブにはそれはできなかったのです。