使徒9章 アナニヤという弟子がいた

使9:10「さて、ダマスコにアナニヤという弟子がいた。主が彼に幻の中で、「アナニヤよ」と言われたので、「主よ。ここにおります」と答えた」
ダマスコはギリシャ語では「Damaskos(ダマスカス)」と言い、現在のシリアの首都と同じ言葉です。東西の文化が入り混じり、「世界一古くから人が住み続けている都市」だと言われています。アナニヤは「主は恵み深い」という意味で、パウロエルサレムで証しをしたときにアナニヤのことを「律法を重んじる敬虔な人」でユダヤ人の間で評判の良いと語っています(22:12)。当時ユダヤ人はイエス・キリストを救い主として受け入れるかどうかで真っ二つに分かれていました。厳格な律法の教育を受けてきたパウロが(22:3)、同じく律法に詳しい アナニヤによって目を開いてもらうには大きな意味がありました。聖書にはパウロが目が開いた後に数日間ダマスコに滞在したとしか書かれていませんが(19)、当然アナニヤとも交わりを持ち、パウロに語りかけたイエスという人がどういうお方かを聞いたのだと思います。パウロはダマスコでバプテスマを受け(18)、そして文脈から考えるなら聖霊もこのダマスコで受けているはずです(17)。パウロのクリスチャンのスタートはダマスコでした。