申命記30章 そこからあなたを連れ戻す

申30:4「たとい、あなたが、天の果てに追いやられていても、あなたの神、主は、そこからあなたを集め、そこからあなたを連れ戻す」
あたかもイスラエルの民がどこかに追放されて、散り散りになって全世界に行ってしまうような言い方です。実際にバビロン捕囚でイスラエルを70年離れることになります(2王25:11)。しかし、再び故郷に戻りエズラ、ネヘミヤの活躍により神殿を再建し、イスラエルの地で生活を始めます(エズ1:5)。その後、何度も大国の属国となりながら、エルサレムを守ってきましたが、AD70年にローマによって神殿は破壊され、ユダヤ人たちは全世界に散っていくのです。以後1900年に渡ってユダヤ人は自国を持つことがありませんでした。聖書には多くのイス ラエルの回復の預言があり(エレ30:3など)、再建国することが約束されていました。1948年のイスラエル再建国は世界のビッグニュースでしたが、聖書の時代と同じように先住民があり、激しく抵抗されました。ペリシテはパレスチナと呼ばれ、バアル、アシュタロテはイスラム教と名が変わり、2000年経っても基本的対立構造はそのままです。確かに神は「連れ戻す」と言われましたが、それは平和に連れ戻すという意味ではありません。