イザヤ18章 すばやい使者よ、行け

イザ18:2「この国は、パピルスの船を水に浮かべて、海路、使いを送る。すばやい使者よ、行け。背の高い、はだのなめらかな国民のところに。あちこちで恐れられている民のところに。多くの川の流れる国、力の強い、踏みにじる国に」
クシュは現在のエチオピアからスーダン、エジプトの東に至るまでを領土としていました。ソロモンの時代にはシェバの女王がソロモンを訪ねた記録が残っていますが(1王10:1)、シェバの女王がクシュの国から来たと考えられています。また、イエス様は「南の女王」として、彼女のソロモンの知恵を求めた行動をたたえ、終わりの日には人々をさばく、と言われています(マタ12:42)。歴史ではウマイヤ朝が7世紀に登場し、イベリヤ半島を占領し、アフ リカ南部、アラビヤ半島、トルコに至る大帝国を建てています(AD661年)。このころから北アフリカイスラム教の影響を受け、現在ではほぼ赤道を境にして南はキリスト教、北はイスラム教の国々となっています。イスラム圏の北アフリカの中でもエチオピアだけはキリスト教を守り抜き、植民地化を免れ、独自のエチオピア正教会の信仰を持っています。そのような信仰心の強いクシュですが、アッシリアからの猛攻を受けたユダ国が使いを送り同盟を結ぼうとした様子が預言されています(2)。