イザヤ21章 メディヤよ、囲め

イザ21:2「きびしい幻が、私に示された。裏切る者は裏切り、荒らす者は荒らす。エラムよ、上れ。メディヤよ、囲め。すべての嘆きを、私は終わらせる」
「海の荒野(1)」はバビロンの別称で、バビロンに対するきびしい幻をイザヤは示されます。聖書の中ではメディアとペルシャが入り混じり、どちらがバビロンを滅ぼしたのかが分かりにくくなっています(エレ51:11など)。エステル記ではメディアとペルシャを併記している箇所も多く(エス1:3、14など)、メディア人がペルシャの中でも活躍していたことがわかります。これはペルシャ王「クロス王(エズ1:1)」の母がメディア人であったことと関係しています。メディア人の血を継ぐクロス自身は祖父の国メディアを滅ぼしています(BC552年)。その際、メディアの将軍の力を借りたことから、メディア軍はそのまま残ったようです。聖書が伝えるバビロン最後の王「ベルシャツァル」は、バビロン捕囚(BC581)からわずか40年足らずで滅亡しています。イザヤの預言から約200年後の出来事です。主の目には200年足らずはすぐに過ぎ去るのでしょうが、人にとってはそのことば通りになることは不思議でなりません。