イザヤ23章 王冠をいただくツロ

イザ23:8「だれが、王冠をいただくツロに対してこれを計ったのか。その商人は君主たち、そのあきゅうどは世界で最も尊ばれていたのに」
「あきゅうど」は商人のことで、訛って「あきんど」と言われています。ツロはダビデの時代にはすでに経済的に余裕があったようで、ツロのヒラム王はダビデ王宮の杉材を全部提供しています(2サム5:11)。ツロへの宣告をエジプトが聞くならひどく苦しむ…とありますが(5)、これは対アッシリアの戦略としてツロとエジプトが同盟を結んでいたからです。このツロはイスラエルが滅ぶときに「あはは」と笑ったために主からのさばきを受けていることが書かれています(エゼ26:2)。実際にツロを攻撃したのはネブカデネザル王ですが、結局 陥落しませんでした(エゼ29:18)。代わりにエジプトが攻撃され、ツロより先に滅んでいます(エゼ29:20)。ツロはイエス様の時代にもその名は届いており、コラジン、ベツサイダについて「ツロとシドン」のほうが罪が軽いと述べています(マタ11:22)。商売は上手であっても、なりふり構わず金を儲けるその姿は主の目にはさばく対象として映ったのだろうと思います。