イザヤ37章 王がラキシュから移動した

イザ37:8「ラブ・シャケは退いて、リブナを攻めていたアッシリヤの王と落ち合った。王がラキシュから移動したことを聞いたからである」
「ラキシュ」はエルサレムから西南50キロほどのところで、すでにアッシリアは王の本陣がエルサレムの目の前に来ていることを示しています。時を同じくしてクシュが戦闘態勢に入ったことを聞き、ヒゼキヤに降伏要求の手紙を送ります(9)。歴代誌にはヒゼキヤはセナケリブに入城されても水を使わせないように、川と泉をふさぐことが書かれています(2歴32:4-5)。また、シロアム碑文によれば、500メートルほどの水道が泉からエルサレム城内に引かれ、その高低差はわずか32センチであることが分かっています。人間的な方法でアッシリアに抵抗しようとするヒゼキヤですが、最後は主の前に祈ったことが記録されています(15、2王20:2、2歴30:18)。この祈りの中にアッシリアの滅ぼした神々は「人の手の細工、木や石にすぎない(19)」とあり、どんなに降伏を勧告されても生けるまことの神が勝利されることを信じるヒゼキヤの姿があります(20)。祈りの直後イザヤにより、アッシリアエルサレムに侵入しないことが告げられています(33)。