イザヤ55章 豊かに赦してくださるから

イザ55:7「悪者はおのれの道を捨て、不法者はおのれのはかりごとを捨て去れ。主に帰れ。そうすれば、主はあわれんでくださる。私たちの神に帰れ。豊かに赦してくださるから」
「豊かに赦してくださる」の「豊か」のヘブル語は「rabah(ラバー)」で「何度も」とか「増す」という意味があります。ここで言う「豊か」は一度きりではないという意味です。イエス様は自分がさばかれないために「さばいてはいけません(ルカ6:37)」と言われました。同時に「赦しなさい。そうすれば、自分も赦されます(ルカ6:37)」と言われています。神が豊かに赦されるのに、自分は人を赦さないのは、あたかも自分だけが得をしているような気分です。また、イエス様はペテロから何度人を赦すべきかと尋ねられた時「七度を七十倍するまで(マタ18:22)」と言われました。単純計算で490回ですが、7を70倍というのは、数えられないほどという比喩だと思います。罪人が罪を認め、厳しい刑罰が待っている牢獄に行こうとはなかなか決断できないものです。しかし、赦されるのならば話は別です。罪を赦してくださるのは身代わりになってくれた存在があるからです(1ペテ3:18)。赦す前提がキリストありきならば、イザヤが預言した神が「豊かに赦してくださる」は、イエス様の身代わりの意味が含まれることになります。