ヨエル2章 北から来るもの

ヨエ2:20「わたしは北から来るものを、あなたがたから遠ざけ、それを荒廃した砂漠の地へ追いやり、その前衛を東の海に、その後衛を西の海に追いやる。その悪臭が立ち上り、その腐ったにおいが立ち上る。主が大いなることをしたからだ」
イスラエルからまっすぐ北にある国はレバノン、トルコ、ウクライナ、ロシアの4か国になります。直接国境を接しているのはレバノンで、これまでの中東戦争でも常連のアラブ系国です。トルコはオスマン帝国第一次世界大戦で敗れたために、大幅に領土を減らされた経緯があります。ウクライナはロシアとの微妙な関係にいつも悩まされ、ロシアはヨーロッパ経済を狙い、いつ侵攻するかわかりません。2014年にはクリミヤを併合し、その後ずっと西側諸国から経済封鎖を強いられています。ヨエルの預言の「北」が真北を指すかどうかはわかりませんが、エゼキエルではメシェクとトバルという言葉が書かれ(エゼ38:2)、それぞれモスクワとトボリスクの語源になっているので、現在のロシアを指しているのかも知れません。今のところロシアとイスラエルがすぐに戦争に発展する要素は見当たりませんが、シリアをめぐってトルコとロシアは急接近しています。露土戦争で傷をなめ合った国同士が手を結ぶようになるのでしょうか?