詩篇83篇 彼らは心を一つにして

詩83:5「彼らは心を一つにして悪だくみをし、あなたに逆らって、契約を結んでいます」
「彼ら」はイシュマエル人、モアブ人(7)が挙げられており、それぞれ、アブラハムの長男(創16:15)、アブラハムの甥の子ども(創19:37)という関係になり、ユダヤ人とはもともと親戚筋に当たる人たちです。ハガル(7)はイシュマエルの母で、アブラハムの妻サラの奴隷でした(創16:1)。イシュマエルの子孫もまた聖書に系図を残しており(創25:12-18)、神から祝福を受けています(創21:18)。これらの民族は同じアブラハムの子孫ですが、現在ではアラブ人と言われる人々になっています。アラブ人はアブラハムを祖先だと慕っていますが、イサクのことは嫌っています。もともと、彼らの容姿は同じでしたが、長い歴史の中でユダヤ人はコーカソイド系との混血が進み、いわゆるアシュケナジムと呼ばれる白人系ユダヤ人が多くなりました。歴史の創世のころからの遺恨が4000年経っても変わらずあり、イスラム陣営にもスンナ派シーア派のいざこざがありますが、対イスラエルになると一緒に戦うのです。