士師記15章 彼女とその父を火で焼いた

士15:6「それで、ペリシテ人は言った。「だれがこういうことをしたのか。」また言った。「あのティムナ人の婿サムソンだ。あれが、彼の妻を取り上げて客のひとりにやったからだ。」それで、ペリシテ人は上って来て、彼女とその父を火で焼いた」
事の発端はサムソンが婚礼の祝宴を開き、そこでなぞ賭けをし、もし勝てば来客者全員に亜麻布の着物と晴れ着を与えるという余興から始まりました(14:10-12)。祝宴のめでたい席ではありましたが、やはりイスラエル人と結ばれることはペリシテ人も気に入らなかったのでしょう。この時すでに、ペリシテ人たちはサムソンの妻とその父を脅しています(4:15)。デリラの場合は銀1100枚(合計5500枚))で買収しました(16:9)。ペリシテ人が支配していたとはいえ(11)、そのやり方はフェアではなく、しかも残忍です。サムソンが畑を燃やした責任は妻だった女とその父に押し付けたのです(6)。もし、彼らがサムソンに負けを認め、晴れ着でも渡していれば、こうはならなかったと思います。サムソンにはかなわないけれども、上から目線は保ちたいという支配者側の思惑が見え隠れします。ペリシテ人にしてみれば、奴隷なのに乱暴で自由奔放な男が勝手気ままにペリシテ領土を荒らしているのは許せなかったのだと思います。それでも妻と父を火で焼いたことは、彼らの残忍な性格を表しています。