詩篇91篇 彼がわたしを愛しているから

詩91:14「彼がわたしを愛しているから、わたしは彼を助け出そう。彼がわたしの名を知っているから、わたしは彼を高く上げよう」
この詩はサタンがイエス様を誘惑したときに使われたことで有名です(12)。サタンは「御使いたちに命じて、その手にあなたをささえさせ、あなたの足が石に打ち当たることのないようにされる(マタ4:6)」と言い、確かにこの個所を引用しています。しかし、もう少し読めば「彼がわたしを愛しているから、わたしは彼を助け出そう(14)」という個所にたどり着き、誘惑ももっと変わったものになったかも知れません。ここで使われている「愛」は「chashaq(ハシャク)」で「切望」や「愛を誓う」という意味があり、通常使われる「ahab(アハーブ)」とは違った言葉にな っています。「神が愛されているから助けられる」を引用してサタンが誘惑していたら、イエス様はどう答えたでしょうか。愛のわからないサタンには、そういう知恵がなかったようです。サタンの目にはもっぱら物理的な、パン(マタ4:3)や国々の栄華(マタ4:8)、さらに石に当たって死ぬこと(マタ4:6)しか見えておらず、人はそういう目に見えるものに弱いと信じていたようです。しかし、イエス様は「信仰」という目に見えない力を使ってサタンを玉砕したのです。