詩篇110篇 メルキゼデク

詩110:4「主は誓い、そしてみこころを変えない。「あなたは、メルキゼデクの例にならい、とこしえに祭司である」」
創世記には4つの国と5つの国の連合軍が戦ったことが記されています(創14章)。その中にソドムが含まれており、アブラムの甥ロトが戦いの中で敵のとりこになってしまいます(創14:14)。アブラムが戦いに勝ち、ロトを取り戻し凱旋したときに、メルキゼデクが迎えたと書かれています(創14:18)。彼のいた「シャレム」という国の名はそれまでにも聖書に登場していませんが、へブル書の中にメルキゼデクが説明されており、その出生も死んだ記録もなく、どの系図にも当てはまらない特別な存在だと書かれています(ヘブ7:3)。しかも、まだレビも生まれていない時代に「大祭司」という地位にあり、モーセに与えられた律法によらず、「朽ちることのない、いのちの力によって祭司となった(ヘブ7:16)」とあります。パウロによれば、祝福を与えるのは上から下の者に対してであり、十分の一を捧げるのは下から上の者への行為です(ヘブ7:7-9)。アブラムがどうしてメルキゼデクが天の大祭司だと知ったかはわかりませんが、彼の登場で地上で祭司が生まれたのは間違いありません。