ルツ記2章 若い女たちといっしょに

ルツ2:22「ナオミは嫁のルツに言った。「娘よ。あの方のところの若い女たちといっしょに出かけるのは、けっこうなことです。ほかの畑でいじめられなくても済みます」
若い女」のヘブル語「naarah(ナアラー)」は、「少女」という意味合いが強い言葉です。つまり、落穂拾いは子どもの仕事だったようです。たとえルツが13歳で結婚したとしても、約十年(1:4)の年月が経つなら23歳となっており、明らかに他の子どもとは外見的にも違っていたことが想像できます。しかもそれは結婚できる最年少で見積もっていますから、ルツがもう少し年上の可能性もあります。「ほかの畑でいじめられる」というナオミの言葉には、こうした年齢的な配慮もあったのだと思われます。さらにルツはモアブ人であり(1:4)、「やもめ」(1:5)という二重三重のマイナス要因が重なっていました。それでもナオミは聖書をよく読み、律法にも通じていたので「レビラト婚(申25:5)」を知っていました。おそらく、ナオミはこのときまでボアズに会っていなかったのでしょう。ルツがボアズに出会ったことに驚いています(20)。自分の長男の嫁であり、ナオミの信じるイスラエルの神を自分の神だと告白した(1:16)ルツが、唯一エリメレク家を継続させる望みです。