ルツ3章 私があなたを買い戻します

ルツ3:13「今晩はここで過ごしなさい。朝になって、もしその人があなたに親類の役目を果たすなら、けっこうです。その人に親類の役目を果たさせなさい。しかし、もしその人があなたに親類の役目を果たすことを喜ばないなら、私があなたを買い戻します。主は生きておられる。とにかく、朝までおやすみなさい」
あくまでもボアズは、神の律法に従うという姿勢です。ここでもう一人のボアズよりも優先順位の高い権利を持つ親類を尊重する発言をします。しかし、もしその人の答えが「No」ならば「私」があなたを買い戻します、とルツを妻に迎えることを約束するのです。それはボアズがルツを「娘」と呼んでおり、「娘」はヘブル語の「bath(バース)」が使われ、自分の子供を呼びかけるときに使うものです。さらにルツは「若い男たち(10)」を追わなかったと言っていることから、ボアズはかなり年齢が上だったか、あるいはルツとの年齢差があったのだろうと推測できます。それでもやもめで異邦人でありながら、自分の足元に横たわる信仰と勇気をボアズは見て取ったのだと思います。ボアズはこのときすでに、どうやって優先順位の高い親類に話そうかと計っていたのでしょう。話し方次第ではほかの親類にルツを取られてしまいかねません。「主は生きておられる(13)」といったボアズには、神からの知恵が与えられるようになります。そしてルツがボアズのもとにいたことが知れ渡り、彼女に恥をかかせない配慮までしているのです(15)。