1サムエル記6章 主の箱の中を見たからである

1サム6:19「主はベテ・シェメシュの人たちを打たれた。主の箱の中を見たからである。そのとき主は、その民五万七十人を打たれた。主が民を激しく打たれたので、民は喪に服した」
ベテ・シェメシュはユダとダンとの境にある地で(ヨシュ19:22)、ユダ族はこの地をレビ族のために捧げています(ヨシュ21:16)。つまり、ベテ・シェメシュはレビ人の住む街だったわけで、ペリシテ人はそこへ神の箱を送り返せば自分たちへの災いは収まると考えました(9)。ベテ・シェメシュの人たちは契約の箱を見て、全焼のいけにえを捧げ、主に対する敬意を示しました(15)。そこまではよかったのですが、そのあとが大きな問題となりました。彼らは好奇心の余り契約の箱の中を覗いてしまった のです。そもそも契約の箱は直接触れないように4つの環が付けられ、レビ人はここに棒を通して運ぶようになっていました(出25:12-15)。触ることも恐れ多いのに、ましてや中を覗くとは…いかにこの時代に神の律法が乱れ、各々が好き放題のことをしていたかがわかります。神の箱の次の設置場キルヤテ・エアリムでは、正しい扱いをしたため20年そのにあったとあります(7:2)。ペリシテ人に勝つためとはいえ、神の箱もとんだとばっちりを受けたものです。これらのことが重なり王を求める雰囲気になっていくのです。