1サムエル記31章 彼らはサウルの首を切り

1サム31:9「彼らはサウルの首を切り、その武具をはぎ取った。そして、ペリシテ人の地にあまねく人を送って、彼らの偶像の宮と民とに告げ知らせた」
「サウルの一生の間、ペリシテ人との激しい戦いがあった(14:52)」とあるように、まさしくペリシテとの戦いに明け暮れた人生でした。そもそもはサウルがペリシテ人の守備隊長を打ち、ペリシテ人の恨みを買ったことが戦いの始まりでした(13:4)。戦いの合間にダビデを追いかけたりと、サウルの心が休まることはなかったと思います。歴代誌にはサウルは「主のことばを守らず、そのうえ、霊媒によって伺いを立て、主に尋ねなかった(1歴10:13-14)」と書かれ、主に伺わなかったとありますが、サムエル記には彼が1度主に伺った記述が残っています(14:37)。その時には主からの答えを聞くことはできませんでしたが、サウルはこれを境にして、主に伺わず独断で裁量することになったと思われます。王になったサウルは自分が油注がれた者だと理解しており(10:1)、サムエルもそのことを告げています(15:1)。もし、サウルが油注がれる意味をもっと理解し、死ぬまでの間に悔い改め、主に赦しを乞うならば、サウルの人生の結末も変わっていたかもしれません。