詩篇120篇 平和を憎む者とともに住んでいた

詩120:6「私は、久しく、平和を憎む者とともに住んでいた」
イスラム教ではサウジアラビアにある聖地「メッカ」に一生に一度巡礼することが決められています。ユダヤキリスト教ではそのような規定はありませんが、過ぎ越しの祭りのときにエルサレムを訪れ、いけにえを捧げることは律法にも書かれ(レビ16:34)、慣例になっていました。それはイエス様の時代にもあり(ルカ2:41)、ぎ越しの祭りになるとエルサレムはごった返すのです。「都上り」は英語で「ascents」すなわち「登る」ことを意味し、主の都であるエルサレムへの思いを歌った詩です。120篇から始まり134篇までの15の「都上りの歌」があります。中にはダビデが歌ったものもありますが(121,124,131,133)、歌い手が わからないものもあります。それは多くのユダヤ人が懐かしむほど、ソロモン神殿は豪華で美しく、黄金に輝く神殿はユダヤ人の誇りでもありました。その神殿でもう一度主を礼拝したい…という思いは都上りの歌の共通したものです。120篇の歌い手は自分は平和を望むのに、そうでない環境にいたことを訴えています。主の神殿から離れてはいても、主を思い祈る姿がここにあります。