詩篇144篇 刻まれた隅の柱のように

詩144:12「私たちの息子らが、若いときに、よく育った若木のようになりますように。私たちの娘らが、宮殿の建物にふさわしく刻まれた隅の柱のようになりますように」
ここでの「宮殿」はヘブル語「heykal(ヘイハル)」が使われ、「神殿」と同じ単語が使われています。神殿には2本の柱があり、名前が付けられていました(2歴3:17)。1つは「ヤキン」といい「確率」という意味で、もう1つは「ボアズ」で「力」という意味です。ダビデは神のために神殿を建てたいと願いましたが、ナタンの預言によってそれはかないませんでした(1歴17:4)。もちろんダビデは神殿の完成を見ていませんが、聖書にはダビデが神殿建設のために死ぬ前に相当な準備をしていたことが記されています(1歴29:1-5)。そのためダビデはどのような神殿ができるかを知っていたと考えられます。その中の2つの大きな柱も当然知っていたでしょう。それは、建物を支える大切な支柱であり、ここではその柱に彫物がされていたことが書かれています。自分の娘たちが隅に建てられる目立たない存在でありながら、宮殿自体を支えるような役目をして欲しいと願っているのです。倉は満ち(13)、子牛が子を産んでも死ぬことも出ていくこともない(14)ともあり、繁栄を願うダビデの詩です。