2サムエル記5章 ゲバからゲゼルに至るまで

2サム5:25「ダビデは、主が彼に命じたとおりにし、ゲバからゲゼルに至るまでのペリシテ人を打った」
ペリシテの領土はガザ、アシュドデ、アシュケロン、ガテ、エクロンです(ヨシュ13:3)。ペリシテがイスラエルとの戦いで契約の箱を奪った時には、まだこれらの領土はペリシテのものでした。その後サムエルの祈りによってこれらの町はイスラエルのものになりましたが(1サム7:14)、ガザとかアシュケロンなどはペリシテ人が残っていたようです。現在でもガザ地区と言えば、イスラエルパレスチナの争いの場となっていますが、その起源はヨシュア記までさかのぼります。ダビデが解放したゲバからゲゼルに至る土地はゲバはベニヤミン(ヨシュ21:17)、ゲゼルはエフライムの土地でした(ヨシュ1:29)。この2つはエルサレムの北東から北西に至る場所で、ここを抑えられるとエルサレムは攻撃されやすくなります。イシュ・ポシェテが死んだ以上(4:7)、ユダ族以外が支持していた王はいなくなり、実質上ダビデが全イスラエルの王となりました(1)。ダビデの最初の仕事はエルサレムにいたエブス人の排除と(7)、イスラエルの各地を占領していたペリシテ人の排除でした。ダビデは主にうかがい(19)ゲバからゲゼルを奪還したのです。