2サムエル記9章 このしもべが何者だというので

2サム9:8「彼は礼をして言った。「このしもべが何者だというので、あなたは、この死んだ犬のような私を顧みてくださるのですか」」
メフィボシェテにはミカという子どもがいたと書かれています(12)。サウル、ヨナタンが死んだときメフィボシェテは5歳でした(4:4)。この後、ダビデヘブロンで7年半、メフィボシェテの叔父イシュ・ボシェテはマナハイムで2年王になります(2:8-11)。ダビデがメフィボシェテを呼び寄せたのは、エルサレムに移ってからですから(6:16)、最低でも7年半は経っています(2:11)。メフィボシェテは推定12-15歳ぐらいだったと思われ、しっかりした口調でダビデと語っています。「このしもべが何者だというので」という言い回しは、実はダビデ詩篇の中で使ったフレーズです。「人の子とは、何者なのでしょう。あなたがこれを顧みられるとは(詩8:4,144:3)」とダビデも主から受けた深い恵みを驚嘆した詩が残っています。メフィボシェテも自分は死んだ犬にも等しい卑しい者にもかかわらず、目を留めてくれ、サウルの財産も与えられ、ダビデの王子と等しく扱われることに驚いています(9-10)。しかし、これがダビデの性格なのです。恩を受けた者には報い、約束したことは必ず果たす…日本語なら「律儀」英語なら「royalty」が相応しい男がダビデなのです。