2サムエル記12章 主は私の心をご覧になり

2サム16:12「たぶん、主は私の心をご覧になり、主は、きょうの彼ののろいに代えて、私にしあわせを報いてくださるだろう」
シムイの首をはねようとする(9)家来を「ほうっておきなさい(11)」と戒めたのはダビデ自身です。アブシャロムの謀反の計画は4年にも渡り、徐々に進行していきました(15:7)。ここで注目すべきはダビデのとっさの判断力です。謀反の一報を聞くやいなや、すぐに町を捨てて逃げる決断をしています(15:14)。シムイが呪いながらついてくるのも「主が彼に命じられたのだから(11)」と背後に主のご意思があることを知っていました。人はどうしても何か不都合があると自分の力で抵抗したり、解決しようとします。しかし、ダビデには人が普通する行動が見当たらないのです。謀反が起きたら、鎮圧しようとするでしょう。呪いながらついて来る者がいたら排除したいと考えます。このダビデの考え方は、主にゆだね自分でさばかないということを、サウルによってよく学んでいたことが大きな要因だと思います。もし、サウルが追ってくるのを自分の力で解決しようと、サウルを排除していたなら、今のダビデはなかったでしょう。どんなに困難な状況であっても、すべては主の御心にあるとダビデは信じていたのです。