エレミヤ19章 空の鳥や地の獣にえじきとして

エレ19:7「また、わたしはこの所で、ユダとエルサレムのはかりごとをこぼち、彼らを敵の前で、剣で倒し、またいのちをねらう者の手によって倒し、そのしかばねを、空の鳥や地の獣にえじきとして与える」
ベン・ヒノムはエルサレムの南側にある「瀬戸のかけらの門(2)」の近くにありました。ここにトフェテの祭壇があり、バアルに向かって自分たちの息子や娘を捧げていたのです(5)。しかし、主ははっきりとこのようなことは「命じたこともなく、語ったこともなく、思いつきもしなかった(5)」と否定されています。主が「思いつきもしなかった」と言われたのはこれが初めてではありません。エレミヤ19章の4節から7節は、エレミヤ7章32節から34節までと同じ内容です。イスラエルの王たちにとっては、子どもを捧げるわけですから、真剣な気持ちで神事に取り組んでいますが、バビロンの兵士たちにとって、そんなことはお構いなしです。バアルであろうがモレクであろうが、征服するのには邪魔なだけです。祭壇があるにもかかわらず、その場所は「虐殺の谷(6)」と呼ばれるのです。しかも、虐殺された死体は葬ることも許されずに、空の鳥や地の獣のえじきになるとあります(7)。すべての原因は「彼らがうなじのこわい者となって、わたしのことばに聞き従おうとしなかったからである(15)」ということばに集約されていると思います。