エレミヤ20章 すべての者への恐れとする

エレ20:4「まことに主がこう仰せられる。『見よ。わたしはあなたを、あなた自身とあなたの愛するすべての者への恐れとする。彼らは、あなたの目の見る所で、敵の剣に倒れる。また、わたしはユダの人全部をバビロンの王の手に渡す。彼は彼らをバビロンへ引いて行き、剣で打ち殺す」
パシュフルがエレミヤを拘束したのは一夜だけでした(3)。足かせを解かれたときエレミヤはパシュフルに「恐れが回りにある(3)」という変な名前を付けます。それは度重なるエレミヤの忠告に耳を傾けず、ユダが滅ぶと言われたこと(9:15)に腹を立て、エレミヤを足かせにつないだことへの報復のように聞こえます。しかし、エレミヤは忠実に主のことばを告げているのです。それは「わたしの思いは、あなたがたの思いよりも高い(イザ55:8)」とあるように、自分の都合と神の都合は全く違っていることをパシュフルは悟っていなかったからです。パシュフルはユダの滅びなどとんでもないと考えていましたが、主の思いは別でした。周りの人には安心しなさい、とどんなに語ったとしても、いざ目の前で愛する人々が殺されるなら、「安心しなさい」という言葉が逆に恐怖に感じてしまいます。神が愛であり(1ヨハ4:8)、すべてを益にしてくださるなら(ロマ8:28)、心配する必要はないでしょう。それでも人は自分の都合を優先させようとします。人生で受け入れがたい現実があることも、神のご計画だと知ることができれば幸いだと思います。