エレミヤ24章 職人や、鍛冶屋

エレ24:1「バビロンの王ネブカデレザルが、エホヤキムの子、ユダの王エコヌヤと、ユダのつかさたちや、職人や、鍛冶屋をエルサレムから捕らえ移し、バビロンに連れて行って後、主は私に示された。見ると、主の宮の前に、二かごのいちじくが置かれている」
「鍛冶屋」は英語では「smith」ですが、ヘブル語の「macgar(マスギア)」は「牢獄」や「地下牢」の意味もあります。サウル王がペリシテと戦った時にはイスラエルには鍛冶屋がいなかったと記されています(1サム13:19)。その後ダビデ、ソロモンの時代を経てイスラエルにも鍛冶屋やその他の職人が誕生しました。おそらくバビロンはこれらの職人の技術を自分たちに取り入れたいと思い、連れ出したのだと思われます。その数1000人(2王24:16)だとあり、いかにバビロンが重宝していたかがわかります。サムエル記に書かれている鍛冶屋のヘブル語「charash(ハラーシュ)」は、セプチュアジンタ(ヘブル語聖書をギリシャ語に訳したもの)では「takton(タクトン)」と訳され、イエス様の職業の大工と同じ単語が使われています。彼らが捕囚を経て、エルサレムに戻った後も鍛冶屋や大工を世襲していき、イエス様の時代にも大工という職業が残っていました(マコ6:3)。何気なくバビロンが鍛冶屋や職人を連れて行ったのではなく、すべては神がご計画されていたことです。イエス様が農夫や羊飼いでなく、大工だったことはバビロン捕囚のころからの神の御計画だったと思います。