エレミヤ34章 あなたは安らかに死んで

エレ34:5「あなたは安らかに死んで、人々は、あなたの先祖たち、あなたの先にいた王たちのために香をたいたように、あなたのためにも香をたき、ああ主君よと言ってあなたをいたむ。このことを語るのはわたしだ。』…主の御告げ…」
バビロンがユダを包囲したとき、城内でききんとなり、食物がなくなるとゼデキヤは逃げ出し(52:7)、エリコの草原でカルデヤ軍に捕まります(52:8)。その後、目の前で子を殺され、目をつぶされます(2王25:7)。ゼデキヤの最期はバビロンで青銅の足かせにつながれたまま、死ぬ日まで獄屋でいたことになっています(52:11)。確かに主が言われたように剣で死ぬことはありませんでしたが(4)、安らかだったかどうかはわかりません。エレミヤの預言通りなら、獄中で足かせにつながれてはいても、拷問を受けたり、ひどい扱いを受けずにいたことになります。それは、甥のエホヤキンがバビロンのエビル・メロダク王の時代に37年ぶりに釈放されたことを考えても(2王25:27)、牢獄が絶対的に不自由な環境ではないと思われるからです。ゼデキヤはバビロンに服従してきましたが9年目に、バビロンに反逆します(2王25:1)。さらに、ゼデキヤは奴隷解放を支持し(8)、失敗はしましたが(11)、一度は奴隷が解放されています。このことをユダの国民は覚えていて、ゼデキヤの死をいたみ香をたいて悲しんだのかもしれません。