エレミヤ35章 わたしの前に立つ人が絶えることはない

エレ35:15「それゆえ、イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。『レカブの子、ヨナダブには、いつも、わたしの前に立つ人が絶えることはない。』」
レカブの子ヨナダブが登場するのはイスラエル国のエフー王の時代です。エフーは自分はバアルをたくさん拝みたいからと言って、バアル神殿に信者たちを集め、彼らを打ち滅ぼします(2王10:18-28)。このときエフーに協力したのがヨナダブです。レカブ人はケニ人と同一で、古くは出エジプトのときにアマレク人から守ってくれた記述が残っています(1サム15:6)。遊牧民のため定住せず、自分たちの土地もありません(9)。そのようなレカブ族はイスラエルでは在留異国人として扱われていましたが、彼らの信仰する神はイスラエルの神でした。レカブ人はイスラエルの滅亡に伴い、ユダ国に身を寄せていたと思われます。今回エレミヤが示された神殿に彼らを呼び、酒を勧めるというのは(2)、あたかもエフーの時代のバアルの神殿での出来事を彷彿させる行いです。彼らは信仰を試されるかのように酒を飲むように命じられますが、彼らは飲みません。主は彼らが先祖ヨナタブの命じたとおりに聞き従ったことをほめています(18)。やがて70年後、神殿の再建のとき、糞の門を直したのはレカブの子孫だと記録されています(ネヘ3:14)。